よく「今期売上1億円をめざす!」と目標売上高を掲げる社長がいます。みんなにわかりやすい目標で、それはそれでよいことだと思います。でもこの目標売上は、会社としてちゃんとお金が残る売上じゃないとダメなんですよ。「お金が残る」、つまり税金を支払い、借入金の返済がきちんとできる、ということですね。
このときの利益を「必要利益」といいます。
この「必要利益」というのは、これ以上の利益がないと資金が回らなくなる利益のことです。つまり、この「必要利益」が達成できないと経営が危うくなるので、必ず達成しなければならない「利益」ということになります。
では、これを計算するには?お金の残高を基準に考えてみましょう。
会社を経営して利益が出ると法人税等がかかります。税金を支払った後、借入金の元金の返済もあるでしょう。
この段階でのお金は お金=利益-税金-借入金返済 です。
また、利益を計算するときに「減価償却費」という経費を引きますが、これはお金の支払はありません。お金の残高を計算するわけですから、「減価償却費」の分はお金が残っていることになります。
ここでのお金は お金=利益-税金-借入金返済+減価償却費 となりますね。
必要利益は、このお金が0円以上になるときの利益です。
後は、0円=利益-税金―借入金返済+減価償却費 を計算していけばOKです。
税金=利益×税率ですから、必要利益=(借入金返済額-減価償却費)÷(1-法人税率)
の式が導き出されます。
ほら?そんなに難しい計算ではないと思います。
上記の式に会社の利益や借入金を当てはめていけば「必要利益」が計算できますね。
経営計画を策定する場合にはこの「必要利益」を達成できるような計画でなければなりません。当然、実際の経営においてもこの「必要利益」は必ず達成しなければならない必須の目標となります。
売上高の目標にしても、「必要利益」が達成できることが大前提となります。
さあ、電卓を用意して!社長、必要利益の計算をしますよ。
引野 徹
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