Posted by | 川庄 康夫 Yasuo Kawasho |
1.地域活性化につながるふるさと納税
2008年にふるさと納税制度が導入されました。導入当初はふるさと納税も世の中に浸透しませんでしたが、2011年3月11日の東日本大震災から震災地への寄付を通して〝ふるさと納税 ″も飛躍的に増加しました。
東京、大阪、名古屋等は企業数も多く富裕層も多く移住する地方財政豊かな自治体から人口減少等の地方への財源の移転により地方を応援する仕組みから始まり、当初は住民税の10%が上限だったものが2015年度からは上限額も住民税の20%となり、ふるさと納税額も14年度は389億円を記録し、15年度はその4倍程度になりそうな状況で1,000億円を超過する見込みです。
ふるさと納税の返礼品として当初は地方の特産品を送ることから始まりましたが、最近は寄付に対するお礼としてパソコン、電動バイク、電動自転車、商品券等も返礼品とされ「行き過ぎ自粛」の通知を総務省が出しました。総務省の通知により現在の何でもありから少し制限が加えられるようになるかも知れません。
一方、自治体には「地方の特産品にこだわらず、その地方で扱う商品(?)製造された商品が対象である」との考えを持つ自治体も現れました。
自治体は寄付を受ければ税収入が増え、返礼品を扱う地元業者にもお金が回り一石二鳥となります。地元業者にお金が回るので雇用の確保にもなる。「育児や教育にお金をかけても大人になると東京、大阪等へ上京して税収は入らない。制度をテコに都市から地方へのお金の流れを作る」ことを目的に地方も頑張っています。
その結果、総務省が自粛通知を出しても簡単に縮小するとは思えません。総務省の自粛通知は昨年4月と今年4月と2度目となります。前回は換金性の高いプリペイドカード、商品券等でしたが、今回はその範囲を広げて地方の特産品とは言い難いものまで広げての通知となりました。
また、ふるさと納税によって潤っている自治体も出てきました。宮崎県綾町、北海道上士幌町などは年間の寄付額が年間の税収を超える自治体も出てきました。これ以上過熱状態が続くと何らかの規制をする可能性もあります。
地方の生産販売業者が、ふるさと納税で特産品を発注した人へ、DM等で自社生産品のPRをすることで販路拡大を計っています。又返礼品をインターネット通販の練習とみなし時間指定の配送など通販仕様に耐えられるようにし、事業者が力をつけて制度が終わっても取引を維持・拡大できるようになれば「ふるさと納税」の本来趣旨「地方活性化」につながると思います。
2.返礼品のいろいろ
ふるさと納税は2,000円控除した後は所得税、住民税が安くなります。所得に応じてふるさと納税限度額があります。但し住民税の20%が上限です。ふるさと納税は5,000円からできます。1品10,000円の返礼品は数多くありますので好きな自治体へ上限額まで「ふるさと納税」をして返礼品をゲットするのも楽しいと思います。
寄付の納入方法は自治体によって異なります。支払方法は①クレジット払い②振込取扱票での納付③銀行振込での納付④現金書留等がありますがクレジット払いが増えてきましたので、インターネットを使用しクレジット払いが簡単で便利だし、クレジットカードのポイントも貯まりますので一石二鳥ではないですか。
返礼品として、工芸品、装飾品(座卓等)地方の旅行一式等もありますが、一般的なものとして、肉、果物、野菜、魚介類、米、お酒等いろいろそろっています。例えばお酒としては純米大吟醸、戦国大名高虎2本セット、滋賀県甲良町(金10,000円)とか佐賀県上峰町一番搾り佐賀づくり24缶(15,000円)等いろいろ焼酎ありワインあり地酒ありとバラエティにとんでいます。
米は10,000円で2.5㎏~といただき易くなっています。地元では手に入りにくい有名な米を取得されてはいかがでしょうか。果物としてはマンゴー、メロン、柿、シャインマスカット、リンゴ、さくらんぼ等、地方の特産品があります。さくらんぼは、締め切りが近いので早めの注文をした方が良いと思います。肉は豪華なステーキ(10,000円~)もいいいし、いろいろな料理に使える、すき焼肉やしゃぶしゃぶ肉にして一家団欒を楽しんではいかがですか?
3.地震被災地への寄付
今回の地震により被害を受けた熊本県や大分県においてもふるさと納税による寄付を受け付けています。被害の状況によっては、返礼品の発送が遅れたり、発送できないケースもあるようですが、何かしら被災地の役に立ちたいとお考えの方は「地震対策分」と記入してふるさと納税されたらいかがでしょうか。詳細は熊本県または大分県のホームページをご覧ください。
インターネットの使い方などは川庄公認会計士事務所の社員に聞いてください。但しクレジットは御自分でお願いします。
川庄会計グループ 代表 公認会計士 川庄 康夫
Posted by Yasuo Kawasho
代表取締役 川庄 康夫
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