節税対策 - 2018-05-25

相続による所有権移転の登記

 現在社会で問題となっていることの一つに、所有者が不明の土地が散見されるということがあります。この状態を打破するため、平成30年度の税制改正で相続登記の登録免許税の免税措置というものが設けられました。

 

 

 このような事態の原因としては、相続が発生した際に登記変更をしていないケースが考えられています。相続時の登記変更については義務化されていない為、登記変更されず、亡くなった方がその土地の所有者のままになっているという事態がおこっています。法務省の調査によると、最後に所有権の登記をされてれから50年以上経過しているものは、大都市地域において6.6%、中小都市・中山間地域において26.6%もあることがわかっています。

 

 

 国はこの事態を重くみて、登記を推進していく方針を立てています。今回の免税措置で対象になるのは、相続により土地を取得した方が相続登記をしないで死亡した場合です。例えば、Aさんが死亡し、Bさんが土地を相続。後にBさんが死亡し、Cさんが相続した場合です。登記がAさんのままであった場合、Cさんが登記を変更するには二回手続きを踏むことになります。登記には登録免許税がかかる為、Cさんは二人分の税金を納めなければならないことになります。そこで、Bさん分の登録免許税は免税するという措置が講じられました。これによって、Cさんは一人分の税金を納めるだけで登記変更できるようになりました。

 

 この措置を受けるには、「租税特別措置法第84条の2の3第1項による非課税」と申請書に記載する必要があります。また、平成30年4月1日から平成33年3月31日までにあいだに登記したものと期間が定められていますので、お心当たりのある方はこの期間内での登記をおすすめいたします。

 ご不明な点等ございましたら、お気軽にご相談ください。

 

 

 

 

川庄グループ 川庄公認会計士事務所 田原


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