節税対策 - 2020-02-26

決算賞与の未払計上要件で気を付けるべきこと

 2月も終盤に差し掛かり、春の季節が近づいてまいりました。2月22日には九州北部地方で春一番が観測され、桜の開花予想もそろそろと思われます。

 

 確定申告時期真っ盛りではありますが、法人の3月決算も迫ってきています。今回は決算時期における「決算賞与の未払計上」について気を付けるべきことを記載いたします。

 

 決算賞与は一般的に「成果分与」の位置づけではありますが、税務的には損金計上ができるため、節税としてもよく活用されます。夏と冬に支給される通常の賞与とは違い、企業の業績に連動して支払われる賞与となります。

 

 しかし、決算直前に支払うものであるため、資金繰り等の関係で期中に支払えないことがあると思います。この場合、要件を満たすことによって決算期の未払いとして決算賞与を計上することが認められています。未払計上するための要件は以下のとおりです。

 

 

①事業年度終了の日までに支給額を、同じ時期に支給する全従業員に対して各々通知していること

 

②通知した金額を、事業年度終了の日の翌日から1カ月以内に全額支払うこと。

 

③通知した金額について今期中に損金として経理上の処理をしていること

 

 以上3つの要件を満たすと未払計上できるのですが、実務上、気を付けるべきポイントがあります。

 

 まず、①について、全従業員に各々通知するということなので、経営者は一人ひとり通知する行為をしなくてはなりません。例えば、社長室に一人ひとり呼び出して支払額を通知し、従業員の氏名、通知した日付、金額などをリストに記録しておくと信憑性があります。朝礼等で「今年決算賞与を出します。」と通知するのみでは要件を満たさないこととなります。

 

 ②については、決算月後1カ月以内に支給額を確定し支払うということではありません。債務確定日は必ず決算期内でないといけません。税務調査の際は、決算賞与の支給額を記載した資料、メール、FAX等を確認されます。日付が決算期後だと債務確定日は次期のものであると判断されますので、注意が必要です。

 

 ③については、申告書の決算内訳書など金額が相違していないか確認しましょう。

 

 決算賞与の未払計上については、要件を満たさず記載してしまうと、利益調整ではないかと税務署に疑われます。決算期に多額の損金を計上するので、特に見られる項目です。いつ税務調査が入ってもいいように、再度要件を満たしているかどうか事前に確認をしておきましょう。

 

 その他不明点等ございましたら、ぜひ川庄公認会計士事務所までご連絡ください。

 

川庄公認会計士事務所 嶋村


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