1.法事は今回で最後にしようということで、先日(10月18日)父の13回忌と母の7回忌を行いました。
コロナ禍もあり一部の親族と兄弟が集まったため、両親の、特に母親の話に花が咲きました。良い悪いは別として、
てる(母の名前)さん語録ができる位にいろいろな話があります。私はマザコンだったので、母に言われたことは強く意識し実行するようにしていました。
2.「実るほど頭をたれる稲穂かな」
人も企業も同じです。いつまでも驕らず、謙虚な気持ちを持ち続けないといけないと指導を受けました。例えば「シャープ」は液晶テレビで世界一となり、関西の亀山に巨大な垂直統合型の工場を建設しました。しかし、世の中の流れは液晶テレビを全て自前で作るのではなく、部品を購入し組み立て完成品に仕上げる水平統合型のテレビの方がコストが安く、見た目も遜色なく映りも変わらないと世間の評価が下されました。結果として、巨額の設備投資が負担となり台湾のホンハイ精密工業の支援を受けることになりました。あの時シャープの経営陣は「我社の液晶テレビは世界一で他社は追随できない。今のうちに巨額の設備投資を行えば、他社を凌駕することができる。今は銀行も無担保で融資してくれる。またプラズマテレビのパナソニックを早く引き離さなければいけない」との思いから、亀山工場を建設しました。結果的には安くて遜色ない液晶テレビが出現し、シャープ製テレビ(AQUOS)は高額なため販売に困難を来たしました。銀行は担保を取り、融資を渋るようになり、外国企業の傘下に入って今に至っています。
シャープのことからトヨタ自動車のことを思い出します。トヨタは何か実行する時、また企画提案を出す時、「ナゼ」を5回唱えると言われています。これで良いのか?もっと改善すべきではないのか?他に方法はないか?これで大丈夫か?と傲慢さをなくし、驕りを捨て、謙虚さがあればシャープも少しは変わっていたかもしれません。
またこんな時、平家物語を思い出します。「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ。ひとへに風の前の塵に同じ。」謙虚な心を持ち続けようと思います。
しかし、トヨタ自動車も尻に火が付こうとしています。今年7月14日、トヨタ自動車の時価総額にテスラの時価総額が並びました。それから3ヶ月後、驚愕なことが起こりました。9月末時点でテスラの時価総額がトヨタ自動車、フォルクスワーゲン、GM、ダイムラーベンツ4社合計の時価総額を超えました。技術は日進月歩です。母は言っていました。「立ち止まってはいけません。常に前へ前へと進めなければいけません。」確かに・・・でも難しいですね。
3.「人を指してはいけない」
「あんな事」をしてはいけない、「あんな人」になってはいけない。人を指差すと自分を3本の指が差しているでしょう。あんな人になってはいけないよりも、あんな人になろうと前向きに捉えて努力しなさい。
4.「我がことと、下り坂は急がん者はおらん」
下り坂は自然と早く降りるように、自分のことも早くするようになるとの教えと思いますが、自分の都合の良いように言ったり、したりしていた気がします。まずは自分、次に他人のことを思いやるのかな?
5.「エークソではなく、常にナニクソ」
「クソ」には2つの意味があります。「エークソ」と「ナニクソ」です。エークソは物事の取り組みを諦めて何もせず、ほったらかして中途半端に終わらせることです。競争状態であれば競争に勝たなければいけません。大きな会社や財務内容が優れた会社が企業間競争に勝つ訳ではありません。最終的に勝つか負けるかは人の気力、気迫で決まります。常に「ナニクソ」負けてたまるかの気持ちを持つことで何にでもチャレンジできます。最後まで諦めない気持ちを持ち続け人生にチャレンジする。諦めず、やり続けると必ず道は開ける。人生の家訓ですよ、と言っていましたね。
人生歩んでいくとき、いつも驕るな、傲慢になるな、謙虚であれ、感謝の気持ちを持て、人が助けてくれる、が父・母の教えと思って感謝しています。
合掌
川庄会計グループ 川庄 康夫
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