24時間フル稼働している機械は、1日8時間しか動かさない機械よりも損耗が激しいですよね。
このような機械は、通常の機械よりも減価償却費を増やして、償却期間を短くして、短期間で投資の回収を図ることができます。
その方法が「増加償却」です。
増加償却は、通常の償却費に「増加償却費」を加算するものです。
増加償却費は、通常の償却費に「増加償却割合」を乗じて計算します。
増加償却割合は、1日当りの「超過」使用時間×3.5/100で計算します。
1日当りの「超過」使用時間は、「自己の機械の実稼働時間-平均稼働時間」で計算します。
平均稼働時間は、国税庁が定める「耐用年数の適用等に関する取扱通達の付表5」に記載されていますが、ほとんどの機械は1日8時間となっています。
また、自己の機械が休日稼働していれば、その稼働時間は「すべて」超過使用時間に含めます。
この増加償却割合が10%以上であれば、増加償却が適用できます。
(その他諸要件がありますが、ここでは割愛します)
例えば、1日当たりの超過使用時間が5時間、通常の減価償却費が500万であれば、増加償却費はおよそ87万円です。
また、増加償却には次のような特徴もあります。
① 届出書の提出のみでOK(国等の事前承認は一切不要)
② 圧縮記帳や特別償却など、他の優遇規定とも併用可能
③ 現金支出を伴わないため、決算日以降の利益圧縮が可能
製造業においては、製造リードタイム短縮、つまり納期の短縮は永遠の経営テーマですよね。
そのため、3交替で24時間、機械をフル稼働させているなどの事例も多いと思います。
該当する可能性があれば、一度ご検討されてはいかがですか?
川庄会計グループ 川庄公認会計士事務所 藤川 剛士
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